後藤邦之シェフは、食材の持ち味を最大限に生かしながら、敬愛して止まないフレンチガストロノミーの中に確固としたベースを持つ、正確で技術を要する風味豊かな料理を創作します。フォアグラ、トリュフ、ワイン、フランスの各地方のチーズなどの素材こそが、遠い異国の地で調理を学び努力を重ね続けてきた若いシェフを駆り立てる原動力なのです。
シェフの日本人としての感性は、フランス料理という名の下で封印されることなく、創り出される料理のあちこちでさりげなく表現されています。繊細さを前面に押し出すこともあれば、時には味覚を驚かせるような形を取ることもあります。たとえば、しその葉でリ・ド・ヴォー(1歳未満の仔牛の胸腺肉)を大切に包んだり、官能的なラングスティーヌにしいたけのブイヨンが添えられていたり、あるいは、和牛がこの上なく香り高く調理されていたり。このようにして、後藤邦久シェフは、典型的なフランス料理に味と彩りのハーモニーを取り入れて、新しいビジョンを作り上げました。ふわふわして軽やかながらも、精密度の高いハッとするようなアクロバティックな「アクセル」の世界を創り上げています。
シェフの自慢料理の一つに「64°Cで仕上げた、うっすらと雲がかかったような透明の卵」があります。この調理方法は、古代日本の技術にインスピレーションを得たものです。この料理のシンプルな仕上がりはレストラン「ラクセル」のシェフの調理哲学「素材を尊重する。実証済みの技術を使って昇華する。軽やかで見た目に美しい作品を演出する。」を簡潔に表現しています。
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